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「朝飯くれ」
澪は少し考えてから「仕方ないな」と言ってベッドから降りて台所へ向かった。
その様子をどこか寂しそうな目で啓は見ていた。
朝食に並べられたのは香ばしく焼かれた食パンにふわふわに作られたスクランブルエッグ、備え付けのサラダ、コンソメスープ、牛乳。
「旨そう!いただきます」
啓はそういうと朝食を食べ始めた。
朝食の間たわいのない話をして終わった。
これからもう会うことのない啓を澪は玄関まで見送る。
ドアを引いたとき啓が思い出したかのように澪のほうを振り向いた。
「??」
「バイバイ」
そう言って澪のおでこに触れるだけのキスをして出て行った。
「…っ!」
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