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家に帰って、今日も何も変わらない。
明日寝坊なんて嫌だから今日は早く寝よう。
俺はベッドに潜って目を閉じる。
なんか実感沸かないな、卒業なんて。高校生じゃなくなるなんて。
朝起きたら、またいつもみたいに制服に着替えて、遅刻ぎりぎりでチャリとばして。
睡魔と闘いながら面倒な授業受けたり、友人と馬鹿やったり、購買で人気の菓子パンの争奪したり。
きっと日常が、いつもと変わらない高校生活が、明日も訪れるような気がする。
でも、、、。
・・・そうえば、あの娘。
結局俺は後ろから見つめることしか出来なかったな、、、。
卒業式だし、明日告っちゃったりとか?
いやいや、俺はあの娘を後ろから見ていられるだけで幸せだったんだ。
これ以上の幸せを求めてはいけない気がする。
折角なら綺麗な思い出のまま残しておきたい。
時計の音がいつもより五月蝿い気がした。
こうして目を閉じると俺の高校3年間の思い出が次々と脳裏をよぎっていく。
回想をしながら、俺はいつの間にか眠りについた。
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