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「じゃあ食事の支度なんかも自分でするんだ」
「ああ」
「ふぅん……」
未央は暫く建物を見つめた後、片手を腰に当てて面倒臭そうに返事をしている千聖を見てニヤリと笑った。
「決めた。私、泊まっていくわ」
「ああ。―― えっ?えぇえっ!」
驚いて振り向いたとほぼ同時に、左手の甲にチクリと痛みを感じて視線を向ける。
目に飛び込んだのは、まるで畳んだ小田原提灯のような、蛇腹状になった小さな円筒。
その先端から突き出た針が――
「何……を……ぁ……」
「ありがと」
掌に収まるほどの小さなエアガンを握った未央がニッコリ微笑んだ直後、千聖は意識を失ってその場に崩れ落ちた。
…★……★……★…
☆NEXT☆
「え?泊まっていくったって……一人暮らしの男の家。ちょっとそれは問題じゃないの?おまけに俺を眠らせて、あんたはいったい何をする気なんだ?う……ウソだろ?冗談じゃないよ!まったく何考えてるんだ !?」
「千聖、何怒ってるの?」
「あのなぁ――!」
MISSION2
― 千聖の秘密 ― へ続く。
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