MISSION 1 ― 出会った二人 ―

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. 「響、映画ちゃんと見てたの?」  訊かれて頭を掻いた響は、未央の真っ直ぐな眼差しに落ち着き無く視線を泳がせた。 「見てたと思うけど……その―― おまえの顔を」 「何で私の顔なんか。いつも学校で見てるじゃない」 「さあ……」 「変な響」  未央が肩を竦めてクスッと笑う。  その笑顔に、響の心臓はまた大きく跳ねた。 「でも……なんかさ、映画館の椅子って疲れるよな。窮屈で」  話しながら伸びをして、それとなく未央の肩に手を回す。  左手が無事に未央の肩に到着して、響はホッと溜め息をついた。  一応許可はもらっていたものの、何か言われないかとドキドキしていたのだ。  そんな不安を打ち消そうとすぐに別の話題を振ってみる。 .
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