初めまして!

41/43
前へ
/71ページ
次へ
よし、戻ろう! そう考え、襖の前から離れようと踵を反した瞬間。      ガシイィッ!! 「どこ行く気だ? ひぃ~みぃ~やぁ~…」 「うぎょおぉぉっ!!?」 襖が少し開き、そこから伸びてきた手が勢いよく私の右足首を掴んだ。 そして、貞○も真っ青になって逃げ出しそうな程、おっそろしい表情の土方さんが顔を出した。 つか、怖ッ!!せめて立っててよ!這ってこないでえぇっ!! しかも目が爛々と輝き、私を睨んでいる。 「あっ、ちょ!この体勢で引きずり込まないでぇっ!?倒れる、てか倒れましたっ! ちゃんと入りますから、足引っ張らないでくださいって! 誰か、助けてえぇぇぇっ!!」 私の必死の叫びも虚しく、ホラーな土方さんにズルズルと部屋に引きずり込まれ…… 襖が、パタンと閉ざされた。                
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

309人が本棚に入れています
本棚に追加