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よし、戻ろう!
そう考え、襖の前から離れようと踵を反した瞬間。
ガシイィッ!!
「どこ行く気だ?
ひぃ~みぃ~やぁ~…」
「うぎょおぉぉっ!!?」
襖が少し開き、そこから伸びてきた手が勢いよく私の右足首を掴んだ。
そして、貞○も真っ青になって逃げ出しそうな程、おっそろしい表情の土方さんが顔を出した。
つか、怖ッ!!せめて立っててよ!這ってこないでえぇっ!!
しかも目が爛々と輝き、私を睨んでいる。
「あっ、ちょ!この体勢で引きずり込まないでぇっ!?倒れる、てか倒れましたっ!
ちゃんと入りますから、足引っ張らないでくださいって!
誰か、助けてえぇぇぇっ!!」
私の必死の叫びも虚しく、ホラーな土方さんにズルズルと部屋に引きずり込まれ……
襖が、パタンと閉ざされた。
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