自由を生きる街

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オレンジに近い茶髪に、オシャレでいつもつけてる、ゴークル、細身のロンT、デニムにブーツ スタイルもいいから、外人たちといても、何の見劣りもしない。 だけど、確実に日本の人。 この前、日本の雑誌読んでるの見たんだ。 1人でアメリカに来て…生活して…もちろん、英語は普通に喋れるけれど、やっぱり同じ国の人を見ると安心した。 …と言っても、私は話しかけたこともないし、あっちの人たちは私なんか知らないだろうけど… ワーワーと誰かが大声で喋る度に、みんなで爆笑してる。 廊下じゃ禁煙なのに… きっと、バレたらマサドラに怒られるだろうな… 完全に足を止めたまま、そんなコトをぼんやり考えていたら突然、後ろからドンっと押されて危うく転びそうになった。 「おっとっと、ごめんよ」 洗濯物を抱えた大柄の男の人。 「見えなかったよ」だなんて、ジョークか皮肉か。 …たしかに152cmの私は、ここじゃ小人。 押された拍子に落としてしまったカバンを拾いながら、「私こそごめんなさい」と返し、私も階段を上ることにした。 それまで騒がしいくらいだった廊下が、急に静まりかえっていたことなんかには気付きもせずに…
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