―夢―

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とにかく毎日勉強をした。 良い学校に行きたい。 小学生ではあまり勉強をしなかったが 中学生からは毎日勉強ばかりしていた。 テストで良い点をとると親に褒められ 親は近所の人に自慢する。 それが一番嫌だった。 何故個人情報を他人にばらす? 自慢してなんになる? そんな疑問ばかりが浮かんだ。 「将来は何になりたい?医者か?」 まるで医者になれと言われてる気分になる。 『医者になんかなりたくない。自分の人生は自分で決める。ゆっくりとね。』 初めて自分の意見を言ったときの親の顔は驚いていた。 今まで親の言うことだけに従っていた。 「でも医者になればかっこいいと思うよ?」 頼を睨んで言った。 『俺は医者なんかかっこいいって思ってないよ。』 親に睨まれるのなんか全然恐くなかった。 ここで怖がったら自分の負けだと思った。 『医者になって得することはない。もっと自分の夢に近いものを探す。』 まだ夢がなかった。
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