嵐と呼ぶには大袈裟だけど、青天の霹靂と言うには相応しく

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  …ダダダダダダダッ 「ハァッ…、ハァ…」 親友からの、突然すぎるあまりに衝撃的な告白に 俺は混乱して思わず逃げ出してしまった (…逃げるとか、ねぇだろ) でも、それ以外に、どうしていいかわからなかった (好き…?カズが俺を…?) いや、俺も好きだよ、もちろん だけど、それはあくまでも友達の範囲内でのことであって 確かに、俺は心を許した相手に対して深入りし過ぎるとこあると思うけど だから、カズヤに対しても、理解しきれない苛立ちを抑えられなくて、ふとした時に、いつも不満が込み上げる だけど、それは友達だからであって…… (…―あ゙あっ!わっかんね!) ……あれ、待てよ 俺がいつもカズヤに対して不満が込み上げる時っていうのは 俺はあいつのすべてを理解したいと思ってるのに、あいつは俺にすべてをさらけ出そうとはしてくれなくて ちょっとした時にあいつの表情とか言葉でそれを感じ取ると、すげぇ頭にきて切なくなる でも、それは、あいつがゲイだってことを俺に隠していたせいであって、それを教えてくれた今は、もう俺の知らないことはないと思う (すっげぇデケェこと秘密にされてたな…、ちくしょう) そりゃ、理解できてねぇと思うはずだ 根本的なあいつの人間性…っていうか、生き方?を理解できていなかったんだから それはようやく理解できた、解決した じゃあ、あいつがいつも怒りに含ませていた寂しさっていのは、一体なんだったのか…… …………、 (…俺のせい…、か…) きっと、そうだったんだろうな  
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