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「あ、アイシス…!?どうして此処に…っ!!」
新たに現れた金髪碧眼の少女“アイシス”に名前を呼ばれた少女“ルナ”は、かなり驚いているようだ。
「どうしても何も、私とあなたの初期配置が同じ街だったのを覚えてなくって?これだから落ちこぼれは…。悪いけど、もう戦いは始まっているのよ?」
一方アイシスは呆れた様子でルナに説明する。
そしてまるでタイミングを図ったかのようにアイシスの元へ男がやってくる。何やら大きな剣らしき物を肩に担いでる。
「あら、意外と早かったわね。ルナ、紹介するわ。彼は私の契約者、辰巳龍司(たつみ りゅうじ)よ」
「た、辰巳だぁ? 土淵(ひじぶち)高校の王虎か!?」
その名に聞き覚えのある俺は思わず言葉を漏らした。
―辰巳龍司
隣街である須野原市の県立土淵高校2年にして、地元でも屈指の不良“王虎の辰巳として知られる男である。
素手で新車を廃車に変えただとか、暴力団からの執拗な勧誘に腹を立ててその組織を潰しただとか警察沙汰物の良くない噂が多い。
俺自身は直接面識があるわけではなかったが、2m近い身長と逆立てた銀髪、自信に満ちた態度、そして筋肉隆々の体格がそれらが嘘ではない事を物語っていた。
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