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『俺とエッダはもうこの村には戻らない
これからは軍人として生きる
だから、火焔とはここでサヨナラしなくちゃいけないんだ』
―破滅へと続く時の歯車が―
『やだ…ひっく…
いやだぁぁあ!
ワイ…2人と会えなくなるなんて嫌だべ…ぐすっ…』
バルドは泣きじゃくる火焔殿の頭を宥めるように軽く撫でました
エッダは腰を下ろし、火焔殿に微笑みました
『火焔…いいか聞け!
俺とバルドは混血で
この村ではたいして大事にもされてこなかった…
だけど俺達はこの村が好きだ!何よりも護りたいと思う!
だけどそれは火焔、お前の役目だ
だったら俺達は火焔とは別の方法で、違うやり方で村を護ろうってバルドと決めたんだ!』
『エッダ…にぃ…』
火焔殿を見るエッダの目はとても真っ直ぐでした
エッダを見る火焔殿の目は闘志に燃えていました
『俺達は火焔を友として、信用しているから何よりも大切なものを任せられるんだ、解るな?』
『……!(コクッ』
『まったく…エッダにゃあ叶わねぇなァ!
講釈だけは一人前になりやがって』
*******
『……焔紹さん、俺達はそろそろ行きます』
『オゥ!達者でな…死ぬんじゃねぇぞ!』
『はい!いってきます!』
『オッチャン!エッダ兄!
また…また会おうべな!』
―変わっていく
いつもの出来事
これはその変化のあくまで序章―
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