59人が本棚に入れています
本棚に追加
PiPiPi…PiPiPi…
夜も更けてきた頃
村上のケータイが鳴った。
着信は、愛しいあの人。
「もしもし、すばる?」
『………ヒナっ…』
普段聞き慣れた声。
だが、何か少し違う。
「どないした、何かあった?」
『…怖い…怖いよヒナ…』
恋人の、弱気な声。
何かに、怯える声。
『慣れすぎて怖い。周りの
優しさが痛い。…そんな自分で
居ることに慣れてしまってる
自分が…もっと怖い…
怖いねん…ヒナ…』
最初のコメントを投稿しよう!