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しばらく歩くと松枝高校の正門へと着く。
松枝生徒達が互いにおはよう、と挨拶する声があちこちから俺の耳に入ってくる。
「面倒くさいな」
俺が正門前で立ち詰めしながらそんな言葉を呟いたその時──
バシッ──!!
背中に激しい衝撃が走った。
おそらく背中を平手で叩かれたと、すぐ理解できた。
「痛っ!!」
突然のように襲来した痛さによって思わず情けない声を漏らしてしまう。
俺を平手で叩いたであろう人物は俺の声を聞いて背後でクスクス笑っていた。
「やっぱお前か……河村!!」
俺が背後を向き怒声のように声を発すると河村という男はニカッと笑顔になった。
「おはよう! 侑斗!」
人の背中を突然叩いてきたこいつの名前は河村翔平(かわむら しょうへい)という。
身長は165cmぐらいで身体は細くも太くない。
黒髪短髪の所々ワックスなどを使い髪を立たせている。
黒色の目、細くも太くもない眉毛、顔立ちは良いが俺と同じイケメンではない。
俺の数少ない中学からの親友の1人でもある。
河村の見た目は明るい人と思われやすいと俺は思う。
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