日常

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 中田と本田は俺達の方に来るなり急に黙ってしまう。  2人は何か思い詰めたような表情を浮かべている。  動悸が激しくなってきたのを僅かに感じた。  何か嫌な予感がして尋ねたいのに声が出ない── 「なんだこのざわつきは? いったい何があった?」  三沢が中田と本田の肩を手で掴み真剣な表情を浮かべ尋ねる。  2人は互いに頷いて何か決心したかのような素振りを見せた。  やはり何か嫌な予感がする──  このクラスがこんなに騒ぐなんて余程の"何がが起きたのだろう……  この時がまるでスローモーションのようにさえ感じてしまう。 「それが……」 「このクラスの男子5人が“謎の大量怪死事件”に巻き込まれた」
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