紅い城の魔法使い

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図書室に何かが侵入した場合、パチェはいち早くそれに気づくのだ だが、パチェは動かない━━面倒ならしい とはいえ、一応友人━━見過ごせない私はパチェの代わりに白黒のネズミを退治するのだ 私は読書に集中しているパチェに声を掛けず離れる━━探知類の魔法は得意だ 迷うことなくネズミを見つけた私は、腰に差した剣に手を掛け、静かに近づく そして、急加速からの一閃でネズミが手にしていた風呂敷を切り裂き、中に入っていた本を回収した 「なっ!? またかっ!」 「それはこっちのセリフよ え~と……魔理沙だっけ?」 先程パチェに聞いた名でネズミを呼ぶ 「何で知ってるんだよ! 教えた覚えはない!」 「パチェから聞いたのよ 私はアイリス・ウォコット……アイリスで良いわ いつものような目に遭いたくないなら帰りなさい」 限りなく無駄に思えるが、一応警告━━ 魔理沙は箒に乗ったまま自信の周りに色とりどりの球体を浮かせた アレは見たことがある━━オーレリーズサンとか言ったかな なるほど━━確かにアレは厄介だった 「言わずもがなだっ! 今日こそは勝たしてもらうぜ」 とはいえ、人間と魔法使いが魔法で勝負したら、結果は明白である 致し方なく私は幻想郷のルールに従って勝負を引き受けた
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