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その点、魔法使いは己が目的に順々な為、変な好奇心には突き動かされない
だから魔法使いだけは迷わない
「しかし……気味が悪いぞ、そこに隠れている魔法使い!」
言われるまで気づかないほど気配を絶った彼女━━水無月 藍は両手を上げて草むらから出た━━気づいた妹紅も凄いが、問題は藍の気配だ━━立ち上がってからも、そこにいる気がしない
まるで映像を見ているような感じだ
「要件は?」
「特にない……ただ…」
その虚ろな目は確かに私を見た
はじめてみるような━━明確な意識を感じられるような目が、確かに私に向けられた
「紅魔館の魔法使いは手強そう
こっちの魔法使いはどうかな?」
宣戦布告━━藍の後ろに黒い澱みが現れ、中から数々の火器が姿を見せる
魔法使いが銃を使うのは珍しい話だが、藍は元人間━━愛着でもあるのだろうか
その割には、人には扱えなさそうな銃まで頭を出しているが
「手始めなんていらない……魔砲『トワイライトスパーク』」
澱みの奥が煌めく
次の瞬間には、辺りを飲み込むような莫大な光が放たれていた
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