14人が本棚に入れています
本棚に追加
「パチェが集中してるの……邪魔はさせないわ」
取って置き━━虚勢を張っているように見えなかった私は結界を26枚全て重ねた━━魔理沙の魔法は練度も精度も粗野だが、力がある━━理屈を押し退けるほどの力を持つ魔法を撃てる人間の切り札━━私も、相応の覚悟をした
魔理沙は箒に乗ったまま大きく上昇━━ミニ八卦炉を箒の穂に設置し、点火した
「帚星『ブレイジングスター』!!」
次の瞬間には魔理沙は音速に達していた
自信の魔力をコーン状に展開し、抵抗を減らす防壁として
攻撃を防ぐ結界として
何よりも━━最大の攻撃として
ただ単純な突進━━しかし、威力はバカにできない
もしかしたら━━破られる
結界に魔力が触れる━━一瞬で重ねられた結界の半分が破れたが、魔理沙は止まらない
その間にも魔理沙は迫り、結界は残り7枚
「I'm the bone of my sword……」
私は魔力で構成されたカードを呼び出した
「どうやら、私は貴女を侮っていたようね
熾天『ローアイアス』」
カードが光り、魔法が起動━━七枚の結界は砕け、代わりに花弁を模した結界がブレイジングスターを受け止めた
熾天を覆う七つの円環━━
その花弁一枚が古の城壁と肩を並べる防御力を誇る盾
最初のコメントを投稿しよう!