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改めて、私はジッと少年の容姿をガン見することにした。
キモいとか考えたら負け。
ちょっとクセっ毛な感じの茶髪と女性っぽい大きな瞳から、年齢は私と同い年くらいに見える。
背は私と辰本君の真ん中くらい?
服装は真っ黒な長ズボンに無地の靴とシャツ、THE☆普通。
全体的に見たら、高校デビューのやんちゃ新入生みたいな感じ。
何となく腐女子受けしそうだなぁ……誰か辰本君との濡れ場を(ry
…………でも、私だから分かる。
多分、辰本君も気付いてる。
あの真っ黒の長ズボン……ただのズボンじゃない。
『学生服』だ。
「……何さっきからガン見してんだよ、ドチビ女」
何……だと……!?(※某鰤風)
「だ、誰がドチビだよ!
アンタだって男の割にはそんなに身長高くないじゃんか!」
「うっ……うっせーよ!
俺は今が成長期なんだ!」
「ハッ! 笑止!
私だってまだ高1だ、バリバリの成長期ってわけだ!
胸だってまだまだ成長期だ!」
「なぁ犬飼、コーイチって誰?」
黙れKY。
「ドチビ女、テメー高1?
じゃあ俺より2つ下じゃねぇか、敬語使えっての敬語!」
「えっ、アンタ2つ上ってことは……辰本君と同い年!?
そんな見た目で!?」
「どういう意味だよ!
俺は立派な『漢』だ!」
やべぇ、このショタ野郎からかい甲斐あるじゃないか(笑)
てか『漢』だってお(笑)
まぁこの一連の流れで確信出来たわけだが……どうやらこの少年も私や辰本君、九十九さんと同類。
『飛ばされた者』ってこと、か。
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