狗猫は二度死ぬ

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…………ん? ちょっと待てよ? 「ねぇねぇ辰本君」 「……何じゃ、お前みたいな変な女と仲間にはならんぞ」 おいおい、嫌われすぎだろ私…… 始まって十数ページで戦力外通告される主人公ってどうなのそれ。 「いやそれじゃなくて、仲間には死ぬ程なりたいけどとりあえずは一旦おいといて。 ここって天国じゃないんでしょ? じゃあ、ここはどんな所なの?」 少なくとも、生きていた頃の世界とは掛け離れている、それくらい私にも理解は出来る。 でも、死んだ人間が天国とは別の世界でこうやって存在している、ならここは何なのだろうか? 「あくまで仮説じゃが……ここは『天国に限り無く近い並行世界』じゃと俺は考えとる」 並行世界……また厨っぽい単語が出てきちゃったよ…… でも、確かにそう言われてみれば的を得ているのかも? 死んだのに自分の意思を保ってるってことは、この世界で私は今も生きているってことだから。 「えーと……つまりアレ? 死んだのに天国には行けなかった可哀想な人には残機1あげるからこっちで頑張れ的な感じ?」 「ワケわからんが、そんな感じであっとると思うぞ」 いやいやいやいや……何ソレ!?それ何てイジメですか!? この私にアニメも漫画も何も無い世界で生きろと!? それは死ねって意味か!? もう既に1回死んだのにもう1回死ね(主に精神的に)と!? 「嫌……そんなの嫌だよ……!」 「…………まぁ、急に受け入れろとは言えんが……」 「エルシャダイとかスパロボとかPS3でプレイしてないゲームが山程あったのにぃぃぃぃっ!!」 「俺の同情を返せ!」
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