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「ちょっ……犬飼ぃぃぃ!!!
ここ3階ぃぃぃぃぃ!!?」
「存じてまぁぁぁぁぁす!!!」
空中に向かって強制ログアウトを決行した私と若葉。
勿論、ただヤケクソになって自決したわけじゃない。
ちゃんと無事に着地出来る根拠があったから、この裏技を取った。
この街に初めて来た時の事。
ユッキーは10メートル以上ある門から飛び降りても、何の怪我も無く着地していた。
なら、たった5メートル(!?)程度しかない3階の窓からなら、女子1人を抱えたままでも着地は充分可能! ……な筈っ!
若葉をお姫様抱っこしたまま降下していき、地面に両足が激突する瞬間、膝を曲げて衝撃を緩和!
階段飛ばしの基礎訓練だよね!
──ズシンッ!!
「っっ~~痺れるぅぅぅ……!」
「あばばばばば……!
ちょっぴり漏れたかも……」
若葉の口から並々ならない言葉が洩れた(←ウマい)気もしたけど、聞こえなかったことにした。
何とか着地出来たものの、やはり両膝がジンジンくる。
今なら車椅子から立てないクララの気持ちが理解出来そうだ。
……いや、そんなことを考えてる場合じゃない!
「ほら若葉、止まらない!」
「待っ……パンツが」
「後で! むしろいっそ脱げ!」
どうしようこの子。
さっきの飛び降りでパニクってかキャラ崩壊しちゃってる。
このまま放置するわけにいかないので、おんぶすることにした。
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