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で、約2時間後。
私と辰本君はテントを張っていた地点を離れ、もうあと少し歩けばドンキーコングでも住んでそうなこの森を抜けられるというところまで来ていた。
ちなみに、その2時間の間に何かあったのか?などと聞かれたら、大して何も無かったよバーローと言わざるを得ない。
ただちょっとバタフライ中に足をツって溺れかけたり、空腹に堪えかねて辰本君の鞄の中の非常食に手を伸ばそうとしたらバレて罵声浴びせられたり、辰本君が着替えてるところを突撃して鎖骨ゲット大作戦を敢行したが読まれていて失敗に終わったり、見つめ合うと素直にお喋りが出来なかったり。
いやぁ楽しかったなぁ、うん。
いやマジで、うん。
「で……お前、足は大丈夫か?」
辰本君のツンデレktkr!
「大丈夫じゃないっていうかぁ、ちょっと歩くのしんどいって感じだしぃ、辰本君がおんぶしてくれたらチョー嬉しいかもぉ?」
「ウザいしキモい。
こんくらい1人で歩け」
┐('~`;)┌
まぁ最初から成功する確率なんてバットがケンシロウに勝つくらい天文学的な数字だったから大してショックではないけど。
「……てかさ、辰本君。
私にも犬飼嶺子って名前があるんだから、いつまでも『お前』とかじゃなくて名前で呼んでよ」
「んなもん俺の勝手じゃろうが」
「んーまぁそうだけどさぁ……」
「そんな事より、ほれ」
辰本君はクイッと首から上だけを動かして、木々の隙間から覗いてみろと私にジェスチャーした。
「もうすぐで着くぞ」
そこには、目的の村付近を流れているという川が広がっていたではありませんか!
実は三途の川でした、的なオチは無いよね?
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