狗猫といっしょ

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「…………」 「…………」 今、私と辰本君は、一言も言葉を発すること無く、ただただ眼前の男を凝視している。 「んー? どないしたん? そんなにビックリさせた?」 そう言って、ニコッと悪戯っ子な笑みを浮かべる謎の男。 さて、何故に私が唖然としているのかと言うと── ヤバイ ルックスが や ぶ ぁ い ! スラリと脚の綺麗なモデル体型、細身ながらもバランスの取れてる美しい上半身。 黒のスーツが良く似合っている。 女性のように長く艶のある黒髪は一本に束ねられ、少しの風だけで軽やかに揺れる。 そして何よりも、顔。 めちゃくちゃ整ってます。 切れ長の目に光る青色の瞳。 エロスが見え隠れする唇。 全体的に優しさが滲み出ている。 どこぞの死神漫画でこんな感じの奴が出てたような…… とにかく……ドツボです!! ドツボなんですっっ!! やれやれ……作者も解ってきてるじゃないか。 これだよこれ。 主人公の女の子にイケメン多数。 これが一番ウケるパターンだよ。 閲覧数アップ間違い無しだよ。 「もしもーし、お嬢ちゃん?」 「え……? あっ、ひゃい!」 危ない危ない! 妄想に浸りすぎてた! 落ち着け……落ち着けよ狗猫……まずはこの男の素性を暴き、その後に鎖骨を美味しく(ry 「あはは、まさかこんな可愛い子連れて来るなんて……お前も隅に置けんなぁ、リュウ」 (´・ω・`)? 「九十九……気安く俺の下の名前呼ぶな、ブッ飛ばすぞ」 「ムリムリ、おにーさんは子供に負けるほど弱くありませんよー」 「あぁ……!?」 (;;゚д゚)…… えっ? 知り合いですか?
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