狗猫のパーフェクトいせかい教室

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ここらで今一度、私のスペックをおさらいしてみよう。 容姿:中と上の間らへん 背丈:小柄で貧乳(←ここ重要) 特技:ゲーム 趣味:二次元全般 好物:イケメン 苦手:現実 頼れる要素無し。 その辺の村にゴロゴロいる村人Aとかの方がマシな気さえする。 にも関わらず、九十九さんは何故あんな話をしてきたのだろう? 「……実はねー、おにーさん君にちょっぴり嫉妬してるんよ?」 「し、嫉妬……ですか?」 「リュウと仲良くしてる君にね」 それってつまりBL的な(ry あと私と辰本君のどこをどう見て「仲良くしてる」と思えたのか、そこんとこ激しく疑問です。 「アイツ、何するにも1人で全部抱え込むタイプやからさぁ。 実際、今まで何回も『俺と一緒に行動しよう』って誘ってんのに、頑なに拒みよるしね」 そこまで一気に話すと、ニコッと優しく笑った九十九さんの指が、真っ直ぐ私を差した。 「君が初めてやねん。 たった1日とは言え……アイツと旅を共にした人間は」 「私が……初めて……」 なんとなくエロチックな響き……とか言ってる場合じゃない。 ヤバいヤバい! なんか顔が熱くなってきた! 「さっき言うたやろ? 『君に嫉妬してる』って。 俺はリュウと話し合うまでに何日何ヵ月も費やして、それでもまだ信頼には届かんかった。 それを君は、1日でアイツの心にあっさり入り込んだんやから」 ちょっ……マジで恥ずかしすぎて鼻血吹き出そうです!! 出血多量で倒れるぞ、私!! そうか……私、辰本君に嫌われたわけじゃなかったんだ。
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