九十九の言うことを聞きなさい!

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てくてく(個人的に可愛いと思う擬音ランキング2位)と村の中を歩いているが、やはり夜だからか人の影が全く無い。 どれくらい無いかと聞かれると、色鉛筆の白を使う回数くらい。 絵の具の白は取り合いになるのに色鉛筆の白がネタ扱いされるのは理不尽だと思ったり。 うん、ごめん言いたかっただけ。 ……それはそうと、リュウは今頃何をしているのだろうか? 用心深いアイツだから、何も準備せずに即座に出発、なんてことはしない筈だ。 おそらく、どこか安い宿屋にでも引き込もっているのだろう。 老婆心、と言えるかは疑問だが、アイツの衣食住に妙に気を掛けている俺は過保護なのかもね。 ──などと考えている内に、もう目的の場所に着いてしまった。 まぁ……その目的の場所ってのが門なわけだから、ちょっと歩けば着くのも当然なのだが。 歩きながら門の辺りを見渡すと、門番2人が会話している。 どれ、少しからかうか。 「もしもーし、お疲れさーん」 そう言いながらニコニコした顔で近付くと、門番(×2)は一瞬だけビクッとしたが、すぐに会釈だけ返してきた。 「何の話してたん? 恋バナ?」 「い、いやいやそんな……! ただ少し暇だなぁって……」 「えー俺だけ仲間外れー?」 「いや、そういうアレは……」 うん、自覚はある。 今の俺はかなーり鬱陶しいと。 執拗に絡む俺を困った表情で見てくる門番Aと門番B。 いやぁ、これだからからかうのは止められないんだよねぇ。 「……あ、ところでさぁ──」
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