狗猫は二度死ぬ

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あ、おはようございます。 今日も読者諸君の健全且つ崇高な妄想をサポートする二次元の女神こと犬飼嶺子です。キラッ☆ 嘘です。 女神なんて麗しい存在とは程遠いただのオタクですごめんなさい。 何故か自分で自分を絶望に陥れたところで、私は瞼を貫通して瞳を優しく包む日光に眠気を殺がれ、未だボヤける景色を映した。 うむ、いい朝である。 どうやら先程までの一連の流れは夢だったようだが、こんな日にはイケメンとの出逢いが……いや、またフラグに発展しかねないから止めておこう。 しかし、やはり朝は苦手だ。 開眼するのが辛い、身から布団を剥がすのが辛い、四肢を働かせるのが辛い、ていうかもはや生きてるのが辛くて仕方がない。 殺せ、誰か私を殺せ。 最後の1つはオタク特有の鬱から生まれるネガティブ精神の塊だというのは言うまでもない。 そうだニートになろう。 ────あれ? 私が脳内で意味の解らない結論に到達したところで、ある違和感が全身を舐め回した。 いや舐め回したって決して卑猥な意味合いでは(ry ……ベッドで寝ていたにしては、かなり寝心地が悪くね? 試しに重たい両腕を動かして辺りをガサガサしてみる。 あれ、何この感触。 めっちゃ植物の触り心地。 今になって気付いたが、至る方向から動物の囀りが聞こえる。 風も吹いている。 清々しい緑の薫りが漂っている。 ……ここ、思いっきり森じゃん。
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