スーパー狗猫大戦

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せっかく建築したフラグも、根本からバッキバッキにへし折られて逆に事態が悪化しました。 相手3人になっちゃったよ。 マッチョ三連星(私命名)は揃いも揃って表情がにやついている。 窓を破って逃げようかとも考えてみたが、そこまで走る数歩の間に押さえられるだろう。 相手は男が3人、押さえられたらそれこそ致命的だ。 あぁ……これは駄目だ。 逃げる選択肢も潰された。 諦め半分の思考に浸る暇も無く、マッチョの1人が私の目の前まで歩み寄ってきた。 ニヤリと顔を歪ませて、太い腕が私の肩を掴んだ。 私は、ギュッと瞳を閉じて── (※平○堅ではありません) 「イケメン以外が、狗猫ちゃんに触るんじゃなぁぁぁぁいっ!!」 右足を、思いっきり振り上げた。 「うごっっ……ぉぉ……!!?」 その右足は、マッチョのご立派な股間のテントにクリーンヒット。 痛かろう痛かろう。 私には理解出来ないが作者は良く理解している、下腹部を支配するあの激痛には耐えられまい! マッチョは耐えきれない様子で、前屈みになって悶えている。 その隙を逃さず、私は後ろに一歩素早く下がった。 「こっ……このガキ……!」 「対峙中に頭を下げるのは素人のすることだ、よっ!!」 そして、再び右足を大きく振り、頭部に上段蹴りを喰らわせた。 反撃も抵抗も出来ないマッチョに避けられる筈も無く、マッチョはその場に倒れ込んだ。 良かった……『久しぶり』だけど動きは身体が覚えてる。 「……だーから言ったのに。 『猛毒持ってますよ』ってね」
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