スーパー狗猫大戦

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「それはねー、おにーさんが嶺子ちゃんの場所を教えたから」 「うわぁビックリした! ……って、九十九さん!?」 またしても唐突に私の背後に登場した九十九さん。 しかもまた勝手に人の心に土足で侵入して来やがったよこの人。 この件が片付いたら一度直訴した方が身のためかもしれない。 「えっと……じゃあ九十九さんが辰本君を連れてきたんですか?」 「まぁそういうことやね。 正確に言えば、ピストルで脅して半ば強引に引っ張ってきたけど」 いやいや怖いわ! そんな笑顔でサラッとえげつない発言したらファン減るだろ! チラッと横にいる辰本君の表情を窺うと、凄い眼力で九十九さんを睨んでいます。 こっちはこっちで怖い。 「まぁまぁ、気にしなーいの。 ちょい下がっといて、幹部さんと話してくるから」 そう言って九十九さんは、いつも浮かべている笑顔を白紙に戻し、無表情で一歩前に出た。 …………いや、待てよ? それはマズイんじゃないか? スモーカーズ(笑)の今回の目的はギルド関係者……九十九さんだ。 目的は大体察しが付く。 多分、始末する気なんだろう。 だとしたら、ここで九十九さんがテリーマンと話をするのは、少し不利なことなんじゃ……? 色々な仮説を頭で立てていると、2人の会話が始まった。 「ハッハァ……随分と探したよ? 『百面相』の九十九一……やはり支部長は見付けるのも一苦労だ」 「ハハッ、おたくらが俺を殺そう思ってることくらい知ってるよ。 せやから一人で村に居座って網に掛かるんを待っとったんや」 …………( ゚д゚ ) え? 九十九さん支部長なの?
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