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──で、ギルドの駐屯所目指して走ること1分。
ここで私は、1つの重要で重大なミスに気が付き……戦慄した。
九十九さんに場所さえ教えたら、わざわざ私が引っ張って来る必要無いんじゃね? と。
何でこんな簡単なことに気付かなかったんだ私は……orz
そうだよ、マッチョを3人も連行する労力を鑑みれば、九十九さん1人だけが駐屯所に足を運ぶ方が何倍も楽じゃないか。
私もムサいマッチョ共に囲まれて不快な気分にならずに済むし。
……まぁ、ここまで来てしまったものは仕方が無い。
てかもう駐屯所の前だし(笑)
あれこれ反省するのは後にして、部屋で捕縛プレイを楽しんでいるマッチョ共を連行しよう。
(※楽しんではいません)
「起きなさーい!!
晩御飯ですよー!!」
勢い良くドアを開けての第一声がこれである。
起こし方には触れないで!
これが精一杯のボケなの!
数十分前まで綺麗だった部屋は、夥しい量の血のペイントで真っ赤に塗りたくられていた。
「…………え?」
壁にこびりついたドス黒い紅色。
視界に入ってくる、先程まで人間『だった』物体は、腕やら脚やら臓物やらがブチ撒けられている。
一瞬で、強制的に嗅覚を刺激する『死』の芳香剤。
「っっ……ぉえっ……!」
私はその場で膝を落とし、激しい嘔吐を催してしまった。
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