それ行け! 若葉ちゃん

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  「────業務連絡は以上。 今日も各自職務に励むように。 あーそれと、今日から飛び入りで新しくこの支部に配属されることになった新人がおるから、全員でフォローしたってな。 はい、若葉ちゃん自己紹介!」 早朝、町のとある広場にて。 九十九さんがギルド支部員40人くらいの前で支部長らしくビッと引き締めた最後に、アタシの話題が上がった。 いや、自己紹介をするってことは昨日から知っていたんだ。 でもいざ当日となると、もう心臓バクバクで緊張しまくってます。 だって人前で自己紹介するのって初めてだもん! なるべく平静を装い、ゆっくりと九十九さんの隣まで歩み寄る。 と同時に、知らない人達の視線が一斉に突き刺さるのを感じた。 落ち着け……こういうのは最初の印象が大事なんだ、多分。 アタシはやれば出来る子だ。 「えっと……今日からこの支部でお世話になります、若葉です! 宜しくお願いしましゅ……あっ」 やべっ、噛んだ。 あちこちからクスクスと笑い声が聞こえてきて、自分の顔がボッと発火した気分になる。 真っ赤な顔を見られたくないからバッと頭を下げて、額が膝に付くくらいのお辞儀で誤魔化した。 拍手の音がするが、それに紛れてまだ笑い声が聞こえる。 あぁ……恥ずかしい、死ねる。 誰か救いの手を下さいまし…… 「はい、若葉ちゃんでしたー♪ Fランクの間はサポート係を1人付けるから、分からんこととかはその人に聞くようにね。 ユキト、お前サポート係やる?」 「えっ、俺ッスか? ……まぁ、大丈夫ッスよ」 あったよ! 救いの手あったよ!
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