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「ここが文月学園か……」
目の前に広がる校舎を見て一人感嘆の声を漏らす
俺の名前は紅龍、ここ文月学園に親の事情で今日から通うことになったのだ。
「はぁ……」
新学期そうそうついてない、仲の良い友達ともクラスが一緒だったのに。
心の中で愚痴をこぼしながら職員室に向かって歩き出す、朝早いこともあって生徒の姿はほとんど見当たらず部活動の生徒がちらほらいるぐらいだ
しかし職員室にはそんなに時間がかからないはずなのにさっきからつく気配がない、迷ったか?
しばらくすると誰かが走ってくる足音が聞こえる、そうとう焦っているようだ
「あっと!」
ひょい
後ろから全力疾走していた男子を寸でのところでかわす
「気をつけろ」
「す、すいません」
余程急いでいたのかそれだけをいうとまた駆けて行ってしまった
無礼な生徒だ
「お主、大丈夫か?」
突然後ろから声をかけられる
慌てて振り向くとそこには男子の制服に身を包んだ小柄で可愛い顔立ちをした男の子が立っていた。
「怪我はないかの?」
「あぁ、問題ない。」
「そうか、それならよいのじゃが」
なんでこいつ爺訛りが入ってるんだろう?
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