アタシ彼女

8/8
前へ
/40ページ
次へ
「彼氏っていうのは…お互いを支え合ったり、慰め合ったりするモンだろ。」 沈黙が流れる。 その沈黙を先に破ったのはアタシだった。 「………くっ、あはははははっ」 一樹があまりにも真剣な顔で言ってくるから爆笑してしまった。 一樹はビックリしてる。 「いやーごめん。一樹があまりにも変な事言うからさぁ、涙でちゃったよ」 あーウケる。 コイツ、まぢでバカだ アタシは一樹の目の前に行き、一樹を睨みつけた。 「そんなんさ、ただの傷口の舐めあいじゃん??」 「そんなんじゃっ…!!」 「彼氏とか友達とかはね、必要なときだけ利用すればいんだよ。」 アタシはハッキリ 言ってやった。 また一樹は眉間にシワをよせた。 なーんか疲れちゃった。 大智はもぉいーや。 「やっぱ帰るわ。なんか面倒だし」 そう言ってアタシは カバンを持って一樹に背を向けた。 「高城」 後ろから一樹の声がしたけどアタシは振り返らないで立ち止まった。 「…なに??」 「お前は…… 可哀想だな。」 そうアイツは言った。 心の中が黒いドロドロで支配されていく。 落ち着け。 取り乱すなんて恥ずかしい そんなん… アタシが生まれた時から 分かってるつの。 アタシは無言で 家まで歩いた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加