仏頂面の君。

3/7
前へ
/73ページ
次へ
     「うっわ風きっつー」    「じゃあ屋上なんかに誘ってくんなよ」    風がきつい日に屋上なんかに来れば  更に風の影響を受ける、想像できた。  でもだからこそ屋上に連れ出したんだ。    風が強いのに好き好んで屋上に  来る様な奴はきっと居ないだろう。    だったら2人っきりになれる、  そう思ったから。    「なんだよ、着いてきたくせに」    「じゃあ俺は教室に戻る」    「待て待て待て待て!」    冷たく言い放ち背を向けた梗、  俺は必死になって梗の腕を掴む。  梗は溜息をつきしぶしぶ背を翻す。    いつもこうだ。    やっぱり俺は梗にとって迷惑なのかな。    
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加