Ⅰ‐1

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そしてとうとう、彼は折れた。 「……わかりました。お話します」 「ありがたい。 で、単刀直入に、あそこには何があるんだ? テロリストどもがこんな危険を冒してまで手に入れたいシロモノなのか?」 「はい。明日進水予定で、現在工廠のドックに入っている艦(フネ)が目的でしょう」 「艦? ……それはどんな? まさか単なる巡洋艦やフリゲートってわけじゃないんだろ?」 「えぇ、まぁ……」
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