第1話 橘に現れし男

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「ったく、人が寝てるのにギャーギャーうるせぇんだよお前らは。」 その男はチーム小町の1人、佐田 省吾だった。 「しかも、この馬鹿負けてるしよ。」 そう言ってもう一発蹴りを入れた。 さすがの虎鉄もこれには憤慨し、拳を握りしめた。 「だからてめぇは何をやってんだよ…。こいつら仲間じゃねぇのかよ?」 虎鉄は怒りを抑えながら震える声で佐田に言った。 「あーだから、ピーピーピーピーうるせぇんだよおめぇは。俺は眠いんだよ。うぜぇからとっとと帰れよ。ったく…」 佐田はそう言って頭を欠きながら。ふらふらと後ろに戻っていった。 それを聞いていたチーム小町のメンバー、北野 肇、松尾 慶太、千葉 亘は虎鉄をあざ笑うように、いつもの定位置に戻った。 「この腐れ外道が…」 ―――バチコーン――― 怒りのやり場もない虎鉄は黒板を一発殴り、教室を出て行った。
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