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卒業
恋くんが転校してきて、4年が経った。
物心ついたときから、私は恋くんが好きになっていた。
「ことり-。」
「なに??恋」
お互いも呼び捨てで呼ぶようになった。
「あんな、俺の姉ちゃんと、ことりの兄ちゃんって付き合ってんだぜ」
「まじで??好ちゃんと、つばさが?!」
「そうそう」
恋には中学2年生の姉(日向好-ヒムカイコウ-)がいて、私には兄(春日つばさ-カスガツバサ-)がいる。
「あの2人、仲良かったもんねえ。」
「確かになぁ」
「好ちゃん、可愛いし!!つばさセンスいいね(笑)」
「姉ちゃんは可愛くね-よ。ことりの兄ちゃんはイケメンだけどな」
「つばさは顔だけ」
「いい人じゃん」
「ど-だかね」
くだらない話をしていると、あっという間に算数の授業が終わってしまった。
「みんな~。明日は、いよいよ卒業式です。」
渡辺先生が言った。
「卒業..。早いなぁ」
「ことりと隣も、これで終わりか。」
「恋!!そうとは限らないよ??」
「まぁな☆」
「ことり!!恋!!ちょっとは静かに出来ないの!!」
渡辺先生の怒りが爆発した。
「「すいません」」
「仲良しなのはいいけど、先生の話はちゃんと聞きなさい。明日で卒業なのよ??」
「「はい」」
「分かればよろしい。」
渡辺先生は、そのあとも何か言ってたけど覚えてない。
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