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「ちょっと、なに?」
彼女はふふふと笑いながら、彼の顔を覗き込んでくる。
その美貌といったら、一種の凶器に近い。
心臓の鼓動が速くなり、動悸も激しくなってくる。
「恥ずかしがらないで言ってくれたら、嬉しいのに……」
耳元でボソッと呟かれた。
その瞬間、彼の中で枷(かせ)が外れた。
彼は乱暴に髪を掻き、
「可愛すぎるんだよ、お前はっ!!」
人目も憚らず、叫んだ。
彼女は一瞬、何が起こったのか理解できなかったのか目をしばたいていたが、その後彼に抱き着き、ほお擦りしていた。
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