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『キャ!!誰!?』
零香の悲鳴をあげた声に骸骨の仮面を被った男が笑いながら仮面を取り出した。
『俺だよ……俺!松浪良亮だって』
松浪良亮(まつなみりょうすけ)、零香と同じクラスメートで、顔立ちはとてもいい男だが、零香は苦手なようだ。
性格が子供っぽい所が零香にとっては余り好きになれない。入学式の時から、零香によく絡んでくる男だ。
零香の頬は赤くなり、松浪良亮の顔面に力いっぱい殴った。
『痛いなぁ!…何するんだよ』
零香は、歯をぎりりと鳴らし、松浪良亮をにらめつけた。
『なんで!アンタがここにいるの?しかもそれ何?』
松浪良亮は、立ち上がりまた顔に骸骨の仮面を被り答えた。
『なんでって!トイレじゃん…そしたら、神谷が通るのをみかけてさ!これでびっくりさせようと思ってさ。』
零香の表情は、呆れたと感じさせる、表情で松浪良亮に答えた。
『本当にアンタはさ…幼稚だよね!あっ!もう授業始まる……松浪も急いだほうがいいよ』
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