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「愛瑠、か。いい名前だな。かわいらしーじゃん。」
満面の笑みで男の子
…最は言った。
―――なんか、ドキッとした。
名前を誉められたのは、この17年間の人生で初めての出来事だったから。
でも、それよりも相手が男の子だからドキッとしちゃったのではないのか。
コイノハジマリ?
いや、それはない。
今まで、格好いいと思った男の子はいても、恋にまで発展したことないし。
しかも、出会って数分で気になる男の子の存在が生まれるなんて、私の中では前代未聞の大事件だ。
でも、
ナゼカキニナルンダ。
なんてことを考えてたら。
遠くで階段を駆け上がる音らしきものが聞こえてきた。
「オッ。やっと来たな…。」
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