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屋上の扉が開かれる大きな音が響いた。
「最、着替え持ってきましたよ。」
という、声と共にやってきたのは、小柄な女の子。
…髪はボサボサだけど。
それに、かわいい顔つきと小柄な体型からして、小学生に見える。
物陰から最の様子を見てみると、
「……おー、お疲れ。麗奈。」
また、新しい人物が出てきたんですけど。
「とりあえず、紹介しておく。この物陰に隠れているコは、神山愛瑠っていうんだ。」
「見慣れない顔だけど、まあ、よろしくお願いします。…私は矢野麗奈〔ヤノレイナ〕と言います。」
麗奈という子は、ノーメイク、着古した穴あきジャージ、ボサボサ髪にちょんまげ、というものの見事にだらしないスタイルだった。
私だったら、いくらなんでもこの格好で人前に出たくない。
「で、この服をどうするんですか?」
「愛瑠に着せて欲しいんだよ。ちゃんと、マシなもの持ってきたんだろーな?」
「まあ、はい。大丈夫だと思うんですけど。」
ここまでの謎の男の子と女の子とのやりとりの中で、疑問が未だ消えるに消えない。
というか、増える一方で歯がゆい。
わからないコトだらけで気がおかしくなっちゃいそうだ。
というか、そんなことに悩むくらいなら…
シニナオシタホウガマシジャナイカ。
トニカク、イキルノハ、モウ、ツカレタヨ。
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