プロローグ

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季節は春。 暖かい気候になり、人々は始まりの季節と言う。 しかし…夜はまだ寒く、一人が嫌な時もあるのだ。 そんな季節に。 私は生まれた。 †††††††††††††† 私には名前が無い。何故? それは生まれてまだ間もないから。 「愛ちゃん!よく頑張ったね!」 私の前で愛ちゃんを抱きしめる小さな女の子。愛ちゃんは疲れた表情をしているが、達成感で満ちた気持ちで嬉しくて小さく微笑んでいた。 「頑張ったな。愛には沢山の子供が出来たんだな……」 今度は女の子のパパらしき人が来た。私に近付いて、ニッコリと微笑む。 「パパ…」 「この子猫達に名前付けようよ!!」 そう……私は猫だ。
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