東部第3地区

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 金属がぶつかり合う音が響き渡った。  狙い通り、手榴弾は銃弾により弾かれ、元来た方向へと戻っていく。  そして、爆発音とともに叫び声が響く。 「さっき二人、今ので二人だな」  残りは一人か。それともまだまだ居るのか。 「油断はしてられんな」  足音は格段に減り、音から焦りを感じ取る。 「一人だ」  そう呟いた瞬間に二手に別れて走り出す。  敵はこちらの動きを察知はしていた。しかし、熟練した兵士二人の手にかかれば数十秒だった。
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