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「おつかれっした~」
夕方までのバイトを終え、意気揚々と店を出る、仕事終わりの倦怠感が心地いい…。
「ん~、終わった終わった~」
俺は徐に背伸びする、と横からをかけられる少女の声。
「お疲れ様です、大和さん」「ん、そっちもお疲れ、フェリア」
俺が返答するとその少女ーーフェリアーーが笑顔で応えてくれた。
先に仕事を終えて、店先で待っていてくれたのだ。
仕事終わりが近いときは、フェリアが俺のバイト先に来て一緒に帰るのが俺たちの日課になってる。
「じゃあ行くか」
「はいっ!」
そしてその後は二人で夕飯の買い物に行くのも日課だ、俺のバイトが時間が安定しないし、フェリアの仕事日もその日に決まったりするので毎日ではないけども。
着いたらまず買うのはその日の夕飯
「今日の晩御飯はなにがいいですか?」
「肉」
「ですよね」
俺の間を開けない即答にフェリアはあははと呆れ混じりに笑う、いやだって肉食べたいよ、男の子だもの。
まぁ、好きなもの食べたいから買い物に同行するようになったんだけどね
「酸味のあるさっぱりした感じがいいかな」
「それじゃあ…豚肉にしましょうか、茹でてポン酢で…」
「採用で」
「はい、分かりました♪」
またの即答に、可笑しそうに笑うフェリア、酸味の効いた肉料理が好物な俺、きっと心のなかでやっぱりって思ってるんだろうな。
まぁ、それを嬉しいと感じる自分もいるのだけど。
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