286人が本棚に入れています
本棚に追加
「『どんでん返し』って、それどういう意味? まさか……兄さん、また何かしようってわけじゃ無いだろうね」
信彦がそんな風に言うのも無理はなく、雅晴は微笑むしかなかった。
「高校の卒業式では、ホントにビックリさせられたからね。『卒業式は、卒業する自分たち自身で作る』なんて言って、突然学校側とは全く違う進行を始めちゃうんだから。学園祭の時にもそうだったから少しは慣れてたけど、実行させられた僕ら一年の生徒会役員は大変だったんだよ。後から校長に呼び出されるわ、先生に皮肉言われるわで」
「そうだったな。あの時は、在校生には悪い事したよ」
雅晴が答えると、信彦はクスッと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!