6人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
四方に傾いた←矢印→
八方に交わる↑矢印↑
複雑な三角形
あるいは四角形を描き
( )
その悲劇は進んでゆく
君を太陽と揶揄するならば
彼はまさに月のようなひと
人々は口にする
{私の揶揄を私は知らない}
{ただ私はそれなりに美しい人間であった はずだからそれなりの揶揄があるだろう と予測する}
彼等へ捧ぐ愛とは
似ているようでまるで扱いの違うもの
違うようで本質は恐らく変わりないもの
「私を愛して私に触れて」
「私は貴方を放さない」
彼等から受ける愛とは
全く違っていて
私の欲しいものとも異なるもの
全く違っているようで
本質は恐らく邪険な想い
「俺も君から離れない」
「僕は君に興味が無い」
本来私が求めていたのは
当然のようで当然でないちっぽけな偶然
はじめから間違っていたのだろう
五時に鳴く鐘を目印に
人影はぽつりと二つ
彼は呟く 「俺は 、 邪魔なんだ」もう何かが止まった気がして
愛情だけが動きだして
さあ、鐘が鳴き終わる頃
`れきし'がまたひとつ刻まれる
てのひらの色は記憶に新しい
いつか忘れることの無いように
ただの思い出は此の場所に持ち帰った
事実のみを述べただけ
(これが私の知り得る全て)
(私の知り得る私達)
最初のコメントを投稿しよう!