生れ損なった加害者

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物語の家で 彼を見初めたのは何時の日か 陽の光に照らされて 君は笑っていたね 美女は言う 男は言う 「君は大切な友人だよ」 暗い路地で 彼を`知った'のは何時の日か 色に惑わされ空ろな瞳 君は笑っていたね 美女は言う … 「貴方を放したりなんかしない」 優しい木陰で 彼に魅入ったのは何時の日か 赤いろの液体に照らされて 君は笑っていたね 彼は言う 「俺の邪魔をするんじゃない」 枷を亡くした≪被害者…≫は ≪加害者…≫の枷であり その逆に≪…加害者≫は ≪…被害者≫を辿り…… 真っ暗な家で 彼を愛したのは何時の日か 月の光に照らされて 君は笑っていたね 真っ赤な顔で笑っていたね 「誰よりも君を愛してあげられる」 二人の≪重要参考人≫ ≪加害者≫にして≪被害者≫ 彼等に関する第三者 なり損ないの≪加害者≫ この地に残る物語 君の墓に接吻を 最期に全て 底へと沈め封印しよう  
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