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痛いくらいに冷たい空気が肌をさす
冷える手を擦りながら息を手に吹き込んだ
「よう、キリ。」
同い年で同じ学校、さらには同じクラスという奇跡的な幼なじみ
遠藤護
幼稚園からの幼なじみでバスケが天才的にうまく
大きな大会にしょっちゅう出ては好成績を残している
いわば勝ち組である
「おはよう。」
「朝の占い見たか?俺1位だったぜ。キリは何位?」
「あぁ、ボクは12位・・・。自分でも今日ついてないと思うよ。」
「12位?まじかよ。どん底だなぁ。」
「おいおい、笑うなよ。一応真剣に悩んでんの。」
「ま、所詮は占いだから気にすることはないって。」
「そうであればいいんだけどね。なんかいつもと違う気がするんだよな。」
「ふぅん。考えすぎるのはよくないぜ。」
「わかってるよ。」
朝もやの中から青いラインが入ったバスがこちらに向かっているのが見える
すこし様子が変に思えた
「おはようございます!」
だが、変わらない運転手の様子からそれは気のせいだと自分に言い聞かせた
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