眼醒め

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カツンッ カツンッ カツンッ カツンッ 一歩また一歩と箱に近づき 手が届く距離まで近づいた それへの興味は、もうはち切れんばかりにふくらみ それしか脳内にはなかった それ以外は考えられなかった 刻々と手と箱との距離は縮まり ついに手が箱の表面に触れた 木のような質感で 表面には草の模様が彫刻されていた このさわり心地がとても懐かしく感じられる まるで幼いころから常に側にあったかのようだった
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