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「あなたがコレから行うことを
決して忘れることは無い
あなたが忘れても身体が覚えてる」
「コレからする事?」
何なんだこの感じ
「えぇ…
そうこれからする事」
何か感じたことのある空気
気温
湿度
体温
精神状態
安心感
不思議だ…変なん感じだ
嫌だ…
「ドムドをデリートする」
何を言ったんだ?俺は…今
「その通りよでも義務ではないわ」
ワカラナイ…
「千里…俺は…何者なんだ」
「分からない…
私の潜在情報では
答えにはたどり着けない」
見せられたのは
ガラス張りのケースに入った
見た目はハンドガンタイプの銃
「コレはいったい…」
「普通の銃よ…特別な訳ではないわ?」
千里が手に取り出し銃を俺の方に向けて
ケースの上に下ろした
「俺が?」
おもむろに銃を手にとっだが
実感はほとんど無いに等しい
「ドムドには試してある」
銃の性能なんてどうでもいい…
効く効かないの話しじゃない
「そういう問題じゃない」
「あなたが撃つの」
「こんなもの俺は知らない!
身体が覚えてる?覚えてる分けない
覚えてる分け
身体が覚えてる分け
俺はコレを知らない!」
「今は知らなくて良い」
「答えになってない!」
「言ったはずよ?
私の潜在情報では
答えにたどり着けないと」
「…勝手だ…」
勝手だ…俺にどうしろって言うんだ!
千里が気配を感じ取り
不意に振り返ると声がした
「そうだ!勝手だ!君のな」
「ザーム!」
ザームが俺に言った
「それを使うも使わないも君の勝手だ」
「…」
「ただ…持っていろ…その方が安全だ」
安全だ?
…お前は全部知ってるはずだ…
安全な事も危険なことも
俺が知らないことを
この先に何があるのかを
彼女(千里)が何者なのかも
自分(ザーム)が誰なのかも
どうなるのかも
だってそうだろ?
俺が信じる彼女(千里)が
そう…言っているんだから…
“ザームは何でも知ってる”
「刹那?…」
そうだ…
そうだよ…だって俺は
「千里…ゴメン…俺ガ勝手ダッタ…」
「どうしたの?刹那」
…俺は…彼女(千里)を信じるんだった
信頼できる人達かは分からない
でも俺はせめて
彼女(千里)だけは信じるって
出逢った時に
たった一人だった俺のそばに
彼女(千里)が現れた時に
そう決めたんだ
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