玉響ラプソディ

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――まただ。 アタシは、ゆっくりと大きなため息を吐き出した。自分の部屋の、使い慣れた布団の中で。 唐突に覚めてしまった目を擦る。 ああ、未練がましい。 「まだ5時…」 小さな声で呟く。 横を見れば、妹の秋奈は規則正しい寝息をたてている。 またため息。 頬に筋を残す泪の跡を手のひらで乱暴に拭って、アタシは布団から起き上がる。壁にかかった紺のセーラー服が目に入り、アタシはそれを恨めしげに睨んだ。 同じ朝が巡ってくる。 そんな当たり前な事が今は大嫌いで、憂鬱で、ひどく鬱陶(うっとう)しい。
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