亡き未来

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ごめん、君は連れて行けない。 当たり前に着いて来るつもりだった君は不意を突かれて驚きを隠せないようだ。 まぁ当然の反応だと思う。 昨日までは着いてきても文句は言うつもりなかったし、僕自信、連れてくつもりだった。 でも気付いた。 近藤さんと、土方さんの深刻そうな顔と戦の現状。 嫌な気と、肺から来る痛み。 きっと僕にもう未来はない。 良くて討死、悪くて病死。 そんな事に気付いてしまったらもう君は連れてけないよね? 「いやだ、理由がないなら着いてく。」 と意地でも着いて来ようとする君に冷めた声で言い放った。 「邪魔なんだよね、刀を持った事がない小娘を守れる程今回は甘くないんだよ。敵は僕達の3倍以上、役立たずは置いてくのが賢明な考えでしょ?」 自分でも驚くくらい脳で君を傷付ける言葉が変換される。 僕は彼女の事をあまり好きじゃなかったのかも。 など思って気持ちを楽にしようと思ったが、震える声と心臓を締め付けるような感覚がそんな考えを瞬時に吹き飛ばした。 君が、好きだよ。 心でどんなに思っても伝わらなくて、 「これ以上僕に関わらないで」 君を傷付ける言葉は簡単に伝わって。 彼女の目に涙…。 .
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