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涙を拭おうとして出た右手を咄嗟に左手で止める。
涙を拭うのはもう、僕の仕事じゃない。
泣かないでよ、鬱陶しいから。
追い討ちをかけるような言葉を最後に背を向ける。
「あ…」
何か言いたげだが構わず歩みを進めた僕の耳に届いたのは…
「総司さん! ――“大好きだった”よ」
先程の弱々しい声とは打って変わって、凛とした声だった。
彼女はもう過去の話として前を向いて歩いていく。
こんな強い彼女に惹かれたけど。
清々しい声だった君とは正反対に眼から熱いものが流れて落ちた。
忘れるから、ちゃんと忘れるから今はまだ思っていていいかな?
わがままな男でゴメン。
僕はまだ過去に出来ない、未来がないならなおさら、新しく記憶を塗り替えたくはないよ。
君のいない未来は空っぽ同然だもの。
「君が…“好きだよ”」
誰にも聞こえない大きさで発したそれは2月の寒空に消えていった。
この思いは届かないけど、好きと言う感情じゃなくていい、情けでも、憎悪でも、何でもいいから…
君の未来に入ろうなんておこがましい事は言わないからさ、
どうか…僕を忘れないで欲しい。
END
意味わかんねー(T_T)
とりあえず風邪引いて気分落ちてたので
湿っぽい話が書きたくなったんですよー(^w^)
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